月夜の猫-BL小説です 春雷21 BL小説 「わかった。やっぱりお母さんたちの反応を見て、話してみるといいよ、お兄ちゃん」 「え、いや、だから………」 俺と工藤は違うんだとは、口に出してまたアスカや沢村に何か言われるも嫌だったので、良太は言葉を飲み込んで小さくため息を吐いた。 いずれにせよ沢村と佐々木さんのことは
ただ、鬼の情緒というか気持ちには恋愛感情も含まれているのだろうか?主人公が最初に対峙した強い鬼は家族愛に飢えていた。それに遊郭に居た鬼の妹はどうやら鬼のボスに対して特別な感情を抱いていた感じで描かれていたし、懐いた感じで寄り添っていた記憶がある。 ただ
山科さんと目の高さが同じになるように腰を屈めて真摯な笑みを浮かべた。「以前は心臓の手術というだけで命が危険だという固定観念が有りましたけれども、息子さん世代の場合はインターネットでも情報が入手出来ますし、それに何よりウチの香川の素晴らしいとしか言いよう
「……ああ、ごめんね。大丈夫。俺は何ともないよ」 相手はすぐ笑顔になりながら立ち上がる。そしてあちこち曲げてみせたりしながら「ほらね。君も立ってみて」とむしろ向こうが手を伸ばしてきた。思わずその手を取って立ち上が
小説サンプル・② 『飢餓月』 執筆ツール・notesをご紹介
※アイキャッチはフリー画像をお借りしました小説サンプル・②飢餓月きがつき 約三十年前の軸(プロット)を思い出しながら書いてみた、若干ホラーな成人向けBL短編。三十年振りの時を経て創作を再開し、三年ほど前、始めてサイト投稿なるものをした、思い出深い作品です。後に書いて行くこととなった、『逢魔が時シリーズ※』の切っ掛け的な作品でもあります。※→『逢魔が時人を喰らうは』と言う、ちょっぴりミステリーなオリジナ...
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ(京助×千雪)23までアップしました BL小説 かぜをいたみ(京助×千雪)23までアップしました。春雷(工藤×良太)20までアップしました。「かぜをいたみ」は工藤と良太のシリーズとのリンクなどで、時系列的なことや、一部内容のすり合わせをしたため、修正してアップしていますが、
「あら、田中先生。昨日はLINEをわざわざ有難うございます」 午後の手術(オペ)の執刀を無事に済ませて医局へと戻るべく廊下を歩いていると長岡先生からそう挨拶された。LINE……ああ、そう言えば森技官からスタッフさんの機嫌を取れというミッションを受けて長岡先生を紹介
「強くならなきゃ」とちいさくもう一度声にすると、ゆるゆると智伸が首を横に振る。「そのままでいいよ、強くなくていいよ、優羽。俺が好きになったのは、いまの優羽だから。好きなんだよ。弱いとことか、いっぱいいっぱいまで溜め込んで、爆発しちゃうとことか」 自分はどうしたらいいのだろう、と考える。こんなふうに存在を肯定されて、変わらなくていいと言われて。智伸がしずかに目を閉じた。「ずっと、優羽のそばにいたか...
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ23 BL小説 工藤から電話が入ったのは、シャワーを浴びて短パン一つでタオルを首に引っ掛けたまま、冷蔵庫から炭酸水を取り出して飲んでいた時だった。 「大澤には釘を刺しといた。お前に絡んだら降ろすってな」 千雪が電話に出た途端、工藤は言った。 「あいつもやけど、安西とかいうヤツ
彼の方は車の中では無表情だったが駐車場から社長室までのわずかな距離、何気なく様子を伺うと口元の笑みこそかみ殺していたものの、目はキラキラしていて、見ているこっちまで嬉しくなるような表情だった。商談がまとまったのが本当に嬉しかったのだろう。その後は、社長たちは軽く残業だったので、俺もパソコンを開きつつ、月曜日の彼の失踪の理由を聞き出すにはどうすればいいか悩んでいた。約束通り、その夜は動画ナイトだった。風呂からあがると、暗くしたリビングのソファの上で、聖名がくつろいでいた。テレビには、可愛いネコが映っている。聖名は笑顔で、「センパイ、ノンアルでよかった?」テーブルにはビールやスナック菓子が置いてあったが…「部屋暗くして見るの?」「うん。雰囲気出したいじゃん」俺は吹き出してしまった。「ネコの動画に雰囲気?」小説「傾国のラヴァーズ」その35・聖名と動画ナイト
斎藤さんは、淳史さんに言葉遣いがなってないと言うことでクドクドと説教されていた。「でも」「でもじゃない。いくら相手が知り合いだろうが、さっきのような言葉遣いはダメ! たわいのない話しならいいが、仕事の話しなら尚のこと。さっきのは自分の事を構ってくれないからと言って、駄々をこねる子どもと同じだ!」「ちが」「違うと思うなら、さっきの言葉遣いは悪かったと謝罪するんだな。私は、そんな部下なら即刻クビにする...
営業三課の飲み会で「もつ鍋」を食べに来たよ!課長「さぁ皆遠慮なく食べてねー。割り勘だから」野田「そうですね」すん十勝「もつ鍋ですか。いいですね」大豆「もつ…」茂木「大豆先輩、もつ鍋は苦手ですか?」十勝「大豆はもつを飲み込むタイミングが分から
ステフにしては珍しく緊張していた。紳士クラブに足を踏み入れたのは初めてなうえ、いきなり最上階のオーナーの私室に招かれている。仕事柄許可を得ずにこういった場所に侵入することはあるが、はっきり言って居心地が悪い。 「一人にしていていいんですか?」ステフは眠ってしまいそうなほど座り心地のいいソファで、そわそわと足を組み替えた。当たり前だが調度品は一級のものばかりで、経営が傾いているようには見えない。 「子供じゃあるまいし平気だ。そっちこそ、あいつを一人にして平気か?」ゆったりとくつろいだ様子のエリックは、ステフを揶揄うように言い返した。 「ミスター・リードがいるから大丈夫でしょう?」そう言って、ステフは盛大に顔を顰めた。あの二人、まともに会話は出来ているのだろうか。 ジョンと彼は同じ階級の人間だが、ジョンの場合ある日その特権を奪われ、さらには俺といることで貴族の暮らしとは..
「なぁ」 智伸に呼びかけた。ゆっくりと相手がこちらを見る気配がする。「お前、怖くないの。その……病気のこと、死んじゃうとか、だんだん身体が動かなくなるとか。俺だったらもっと取り乱して、泣き喚いていると思う。平静じゃいられない」 優羽の言葉に智伸はすこし考えこむそぶりを見せた。しばらく黙ったあと、すこしずつ紡ぐように言葉を口にする。「『怖い』の第一波は乗り越えたのかもしれない。また怖くなったり、夜眠れ...
茂木「そういえば、聞こうと思ったんですけど……大豆先輩は何がきっかけで腐ったんですか?俺は姉が持ってたBL本でしたけど。大豆先輩は一人っ子ですよね?」大豆「えっと…」おず茂木「え、何ですか?言い辛い事ですか?教えてください」前のめり大豆「え
inカルドの研究室ヨハン(カルド、今日は雨だから傘を持っていくように伝えてたのに…最近、忘れ物が多いなぁ)スタスタ???「おい、そこのキミ!」ヨハン「っ!」スタスタスタ!???「キミ、ここは関係者以外立入禁止だ。見たところ、キミはここの生徒
狡猾そうなキツネ目の男と、派手な上着の大柄な男。 それはイツキでなくとも、その筋の怖い連中なのだと解る。 パートの横山は一瞬身構え、心配そうにイツキの顔を伺う。 イツキは突然の来客に驚いた様子だったが、横山が思うほど、動揺してはいない。 「ここにさ、三浦って人、来てるでしょ?」 「いえ。来ていませんが…」 「そう?ここに入り浸ってるって聞いたけ…
突然給仕の女性を見て青ざめだしたエルヴィンにいち早く気づいたニルスは、無言のまま自分もその女性へそっと目を向けた。 ……ヒュープナー嬢? あの頃のようなきらびやかなドレスでなく質素なドレスにエプロン姿であり、あ
その青年と初めて言葉を交わしたのは、彼がまだ大人の庇護を必要とする少年だった頃。一時は命も危ぶまれた怪我を負い、長い入院生活を余儀なくされていた。「また明日」と別れた友と会うこともできず、当たり前に過ごしていた日常は遠ざかるばかりで。まだ16歳の少年にとって、その現実はあまりにも過酷だっただろう。だが、彼は決して足を止めることはなかった。その歩みは人よりも遅々としたものだったが、それでも1歩を諦める...
「ほんとだから、怖かった。こんなにしあわせなことがあるはずがないって思った。優羽もなにか言うわけじゃないから、確かめたら終わりみたいな気がして、なんにも言えないまま卒業して。大学入ってから後悔したよ、伝えておけばよかったなって。だから社会人になってまた距離が縮んだときは、今度こそうまくやろうって思って、」 智伸の声が途切れる。その矢先に病気のことが発覚したのだろう。つくづくタイミングを逃してばかり...
俺が開けるより早く聖名はドアを開け、「先輩シャワーどうぞ。あっ、LINE忘れた。ごめん」珍しくぶっきらぼうな感じだった何かあったのかなと、心配になったが、俺は普通にありがとうと返してすぐにシャワーを浴びに行った。上がる時に風呂の掃除もして浴室から出ると、リビングには明かりはついていたが彼はいなかった。「おやすみなさい」のメモだけ。何だか寂しかったので俺も下におやすみなさいと書いておいた。次の朝、そういえば、リビングのテーブルには例の紙はなかった。無事、聖名よりも早く起きられた訳だが…今度から取りあえずは、起床時間を決めておいてもらおうと思った…そこに聖名が起きてきて二人で朝食の準備を始めたが、妙に彼の表情は険しかった。そして、テレビをを見ながらの朝食。番組は、難しい経済番組だ。そして、聖名の口数は少ない。...小説「傾国のラヴァーズ」その34・どうした、聖名?
「び、ビックリした……」「いきなり……。優介君、どこに?」すると、テレビの向こうに人が現れた。『はい』「友兄、紅茶クッキーどうなってるの? 早く納品してよー」『その声は、優介か』「優介か、じゃないよ。なに、まだ寝てたの? あのね、いくら時差があろうと、そんなにも変わらないんだからね。寝るのがそんなに好きなの? この寝ぼすけ! 紅茶クッキー、発注したら1週間後にはこっちに着いていたのに。まだ来てないよ!...
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