「―――あー、・・・・・・ちがうか、『くるしい』じゃねーわ。『かなしい』?」「ん? なんか云った?」「違うな。・・・・・・なんだろう・・・・・・『くやしい』・・・・・・か、―――って、なによ寿里(じゆり)くん」「なんかぶつぶつ云ってるから」「え? なにが?」「は? 自覚無かったの? やばいじゃん。大丈夫?」「なに云ってんのよ、大丈夫に決まってんでしょーが。それよか寿里くん、さっきから倉見が呼んでるけど」「え! あ、ホントだ!」 バタバタと慌ただしく寿里くんが撮影場所に走って行く。その向こうにはあいつが居て、珍しくぼーっと、空を見上げてた。その横顔に視線が縫い付けられる。 ほんっと、腹を立てるの…
しあわせだった。 だからこわかった。 永遠じゃないから。 永遠なんて無いから。 変わらないものなんてない。 終わらないものなんてない。 だからぼくは、 このしあわせの終わりを見たくなかった知りたくなかった。 なのにぼくは、 このしあわせの、永遠を願った永遠を信じたかった。 きみのあなたのまっすぐなことばに、 あなたのきみのまっすぐなこころに、 縋りたかった。 だけどぼくは、 ぼくは、ね、 ぼくは、 ・・・・・・疲れちゃったんだよ、 ぼくは、 ぼくは、――――――こわいんだよ。いまでも、 ねぇ、いまでも怖くてたまらない。だから、――――――――――――
「BL・GL・TLブログ」 カテゴリー一覧(参加人数順)