月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった48 BL小説 「なあ、あの人、向こうで付き合ってたとかそういう話、聞いてるか?」 井原は必死な顔で元気に聞いた。 「響さんがそんなこと俺に話すと思うか?」 「だよな……」 元気の冷ややかな口調に井原はまた一つ溜息をついた。 「響さんを訪ねてきた金髪碧眼の色
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった47 BL小説 クラウスが井原にきつい視線を送っていたことで、おそらく響に別れを告げられた男が、井原を見て新しい恋人かと聞いたのだろう構図が井原の頭にくっきり浮かんだ。 Liebhaber、は何となく聞き取れた。 それが恋人という意味だろうことくらいは知っ
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった49 BL小説 「響さんは何か隠してる」 井原はまた唐突に口にする。 「響さんがどうかしたんですか?」 「おい、お前、響さん、響さんて気安そうに! どういう了見だ?」 何気なく聞いた豪に、井原が突っかかる。 「いや別にどういう了見も何も………」 わけが分か
「ウチの病院のサイトに、精神科所属の医師の顔写真は載っていましたっけ?」 最愛の人が淡い笑みを浮かべて頷いている。誰が聞いているかも分からない職員用の食堂で呉先生を揶揄する医師二人は、たとえ親真殿派ではなくても呉「教授」に反対するはずだ。 二人で暮らして
確かにその通りだろうなと思った。脳外科のアクアマリン姫こと岡田看護師と付き合ったことで、久米先生はゲームという二次元から普通の恋愛にシフトしていて、以前ほどのめり込んではいない。しかし、顔は清楚なのに胸が異様に大きい美少女のセーラー服を一枚一枚脱がして
特筆すべきは最愛の人の麗しい筆跡のみで、祐樹には縁のない名前の羅列に過ぎない。森技官が、あたかも国家機密のように大切に抱えていたその紙を、祐樹はテーブルに広げ、何の演出もなくスマホで撮影し、LINEで清水研修医に送信した。一応「極秘でお願いします」とだ
「おい!セフニ!!」 セフンがうるさそうにチャニョルを見る。 「なんでつか?」 チャニョルは今ちょうど誰もいない自分の部屋にセフンを引き入れる。 「おい、この前どうだった?」 「この前って何ですか?」 「いやだから、、この前男お持ち帰りしてたじゃん」 「あぁ、、」 「男ってどーーなのかなと思って」 「ニョルヒョン、それ、セクハラです」 セフンは冷めた目で言うと、部屋を出ていって...
<<はじめから読む!<(4) 金曜日の会社終わりに、約束どおり一緒に食事に行った。 半個室になっている店は落ち着いた雰囲気で、居酒屋といえば学生時代に行ったチェーン店しか知らない雪人は、物珍しくきょろきょろと見渡した。 そわそわするのは、オ...
「なに!?それは、我が艦内でセクハラが行われていると言うことか!?」「ええ……まぁ、ほら、男同士で結婚することも多いですから、可愛い子がちょこちょこしてたら、まぁ、中にはそういう奴が出てこないとは言い切れませんし
トントン 「ミーンソガ」 「ルハナ…」 次の曲のダンスの振り入れの途中、ミンソクが休憩中に部屋を抜け出して使っていない会議室でぼーっとしていると、ルハンが入ってきた。 ミンソクはまたセフンの話が耳に入ってくるのが嫌で最近休憩はいつも部屋を抜け出していた。 「まーーた落ち込んでるの?」 「お、落ち込んでなんてない!」 「そーお?ならいいけど」 「セフナのことでしょ」 「……落ち込ん...
天井には、豪華なシャンデリア。足元には、毛足の長いワインレッド色の上等な絨毯。窓の外にはミュンヘンの美しい夜景が広がり、ライトアップされた双塔が帰宅を急ぐ人々を優しく見守っている。華やかでありながら静かな気品で満たされた空間はさりげなく、しかし計算された贅沢がそっと添えられ、壁に埋め込まれた間接照明の控えめな黄金色の輝きが柔らかな陰影を作り出している。その中であっても決して遜色することなく。むしろ...
ーーー 「うぉい!!昨日はどうだったよ!?」 チャニョルは撮影の合間にセフンと2人になったタイミングで肩をガシッと組みコソコソと話しかける。 「は?別にどーもしないですけど……」 セフンはテンション低くムスッと答える。 「なんだよ、うまくいかなったのか?」 「何がですか?」 「いや、ホテル行かなかったの?」 「まぁ、、行きましたけど…」 「まじかよーー!!すっごい...
世間には父の日というものがあるが、だからといってどうこうする気になれない時もある。(今年の父の日どうしよ)佐藤君から思い切り振られた鶴橋の夜から一か月が過ぎ、…
「なんで美術部は、男が入らんのかね」 本人も美大出身の男である顧問の先生は、美術室の鍵を手渡しつつ、ぼやいた。「さあ、なんででしょう」 とぼけるけれど、理由は明白。見学に来た男子たちを放っておいて、女子だけで固まって、ひそひそと話をし続けて...
全く歯が立たずに、僕は聞いていた。「いじめっ子に勝つにはどうすればいいですか?」「喧嘩ではなく、言い含める言い方にするとか、相手にしないとかかな」誰かの声が聞こえてくる。「キスしたら黙るよ」「いじめっ子は男の子なんだけど」「だから効果てきめんだよ」「そうなの?」「ほっぺたにキスをすると大丈夫」「ほっぺたかあ。なるほどね」「うん、いじめは止まるな」「たしかに、止まりそうかも……」いや、本当に止まるのか...
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