Sprayの名作BLゲーム、学園ヘヴンについての記事を、がんがんトラバしてってください♪学園ヘヴンの二次創作の宣伝なども大歓迎ですー(^▽^)b☆
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1件〜100件
試験で良い成績を取ることも、試合で最高の結果を出すことも。「当たり前」だと人々は口にした。だが、どうして彼らはそれを出来て当然だと思ったのだろう。確かに、はじめから何でも出来てしまう人も居る。僅かな努力や練習で卒なくこなしてしまう人だって居る。しかし、そんな人は極僅かだ。自分がその数パーセントの人だと言った覚えもなければ、自負できるだけの器用さもない。にも関わらず、他人は一方的に決めつける。「当た...
兄2人が起きてきたのは翌日の朝だった。 「ゆ・う・ひ・くん」 「元気そうだなあ。」睨んでいる2人に雄飛君は朝食を差し出す。 「おはよ、お兄ちゃん。昨日はごめんね。おじさんに言われた通りにしていれば良かったのに、特攻隊になっていたんだ。お腹すいたでしょ。はい、どうぞ。」そう言って夕べの夕食のおかずも出している。 「お前は、朝から」 「太れと言うことか?」そんな兄に雄飛君は応じている。 「こっちは昨日...
防具を鞄に詰め、ケースに入れた剣を右肩に担ぐ。もう何年も触れていなかったというのに、その重みは身体に馴染んだもので。疲労感はあるが、爽快感を伴うそれに足取りは自然と軽くなる。試合中は危険だからとコンタクトレンズにしているが、やはり眼鏡の方が落ち着くな、とブリッジを人差し指でくいっと上げたフルアはそのまま更衣室を出た。互いの健闘を称え合い、談笑する選手たちを横目にエントランスに向かう。過去に何度も訪...
若いって良いねえ。まだ幼かった頃の自分たちを思い出していた。 「なんか楽しくなってきた。ねえ、デフォルトでやってみたい。」 「ものすごく速くなるし、位置も高くなるよ。できないと思う。」 「高いってどれぐらい?」 「低くて3m、一番高くて7m。」 「それがデフォルトなの? それは無理かもぉ……」頑張り屋な雄飛君を見ていると、不思議と“この子なら”と思えてくる。 「さあ、下りるよ。」 「まあ、明日から2日...
その人は、安全装置。たとえば、エレベーターは各階の全ての扉が閉じなければカゴが移動しないようになっている。鉄道車両も同様で、左右全ての扉が閉じなければ発車できない。ボイラーは燃料や水位が低いときには燃焼を始めず、高度な医療機器は幾つもの手順を踏まなくては作動しない造りになっている。ある操作を行うときに、特定の条件が満たされない限りその動きが制御されるのだ。機器の起動状況、扉の開閉状況、圧力、液面、...
3人とも、こんな事を言ってくる。 「甲賀忍者って、時代劇に出てくるよな。」 「明智だっけ、織田だっけ? どこかが手懐けていたっていう忍者だろ。」 「暗躍したっていう江戸時代の影武者?」これはテレビの見過ぎか。この子たちの情報源はテレビなのかと思うと本当の事を知って欲しくて言っていた。 「この蔵の中にある本を読むと少しでも祖先のことが分かるよ。」すると3人とも同じ発想なのか、似たような言葉が返ってき...
「沁みますね」 「ごちそうさまです」 お湯が沸いた。二束でいいですか?と聞かれて、僕は頷く。 「そうめんって、一束じゃ全然足りなくないですか」 「わかります。食べた気がしないです」 「よかった、じゃあ四束入れますね」 三島さんはキッチンタイマーを2分に設定すると、手際良くそうめんを茹で始めた。真っ白な麺がパラパラッと放射状に散らばって、ぐったりと沈み込む。スパゲッティの麺と違って、細くて頼りな...
「おはようございます」 とっさに僕はそう言ったものの、覚醒しきっていない三島さんからは返事がなかった。ぼんやりと、まだ半分しか開いていない目が僕を見た。その、小さな子供が未知の生物を瞳の中に映し込んだ時のような、いとけない無防備さが、僕の胸を甘くくすぐった。いつもの明晰さはまだ身につけていないみたいだった。ふっと、三島さんの黒目が狭まって、唐突に焦点が合う。彼の瞳の中で、僕の存在が認識された...
たぶん、三島さんはキスもセックスも上手いんだと思う。 こんなに不安そうに、逐一僕の気持ちを確かめて、最大限に尊重してくれるくせに、いざ僕の体に触れるとき、なんのためらいもなかった。行き届いた指先に、この人すごく慣れてるんだろうなと、さっき背中を揉んでもらいながら僕は思った。三島さんはたまに怖いくらいの真剣さで僕を見据え、その情熱が、背筋をゾクゾクと舐め下ろしていく。温度が限界まで上がりきった、青...
俺たちは中学校に入学すると独り立ちを強要された。何のために?兄貴は明るく振る舞うようになり誰からも好かれるキャラになってしまい、高校入学と同時に年上女性と付き合い半同棲するようになった。でも根っこは変わってない。落ち込んだ時は俺に抱きついてきていたからだ。なら、今回は?思いに没頭していた。何かを決意していたのは分かっていた。だから来たのだろう。あの時、兄貴はなんと言っていた?来た理由を並べ立ててい...
「それで?」「はい?」「また始めたのか、フェンシング」サインを終えた書類を受け取り、フルアは上司に視線を向けた。短くなった煙草を灰皿に捩じ込み、重厚なデスクチェアに背中を預けたハインリヒが紫煙を吐き出す。その眼差しは一見すると射抜くような鋭さと冷たさを持っているが、冬の海の色を宿したそれが存外に温かいものだと知っている。今も純粋な好奇心を浮かべたハインリヒの双眸に、フルアはそれと辛うじて分かる程度...
「兄貴……」 「翔馬。あいつは高校の時から、お前を敵対視していた。」 「え?」 「ほら、学校の成績って同点だと順位はどうなる?」 「あいうえお順……」 「だろ。だから、あいつは優位に立てていたんだ。」 「意味が分からないのだけど?」そう言うと、瑞樹は溜息をつき、こう言ってくる。 「頭良いくせに鈍いよな……」 「誰が何だって?」 「そういう所は全然変わらん。」 「瑞樹君?」睨んでいるにもかかわらず瑞樹は...
サッカーやラグビーなどのスポーツ競技で自軍のゴールを守備する役割を担う選手やポジションの名称“defence”の意味は、「防御」。この言葉を由来に持つのが、「柵」や「囲い」を意味する“fence”。隣家との境界を守る塀、家畜を外界から守る囲い、車から人を守る歩道の柵。それらは全て、フェンスと呼ばれている。つまり、「防御」の意味を持つ“defence”から生まれた“fence”には、「守る」という意味もあるのだ。自分自身の身を守...
「で、全員やっつけたの?」 「5人ぐらい残っているよ。」 「ブランクもあり全然やってない奴には、まあまあなデキだな。まぁ、ここの連中は弱いからなあ。」すると違う声が聞こえてきた。 「いい加減、そこからどけ。」 「お、起きた? ここの連中、5人残してやっつけたよ。」 「そりゃ、お前にかかれば赤子の首を切るようなものだろう。それよりも、どけ。」 「はいはい。」 「まったく、こいつらは揃いも揃って同じ...
エレベーターが目的地に着き、静かにドアが開く。最上階に位置するそこから望むミュンヘンの夜景は壮観だが、見慣れたそれに感慨があるはずもなく。ハインリヒは書類が詰め込まれた重たいビジネスバックを片手に、長い廊下へと足を向けた。どうしようもなく気が急くのは、その先に「会いたい」と望む人が居るからに他ならず。今朝別れたその人の顔ばかりが思い浮かぶ。24時間常駐しているコンシェルジュが最上階の住民のために活け...
約束すると、都さんはふわっと肩の力が抜けたような笑顔を見せた。そしてそのままクラッと前のめりに傾いた。あれと首をひねる彼は首まで赤くなっていた。僕は先ほどから都さんの紅潮を、肌の表面が徐々に浸水されていくみたいに赤くなっていくさまを、つぶさに観察していた。色白な彼の変化は一目瞭然だった。アルコールは、今、都さんの体のどこまで回っているのか。 目元から頬、輪郭を通り過ぎて長い首筋へ。見える範囲は全...
目を開けると伯父は固まっている。思わず口に出ていた。 「ウブなのか……」 「お、おと、おと、おと……」 「男とするのは初めてなのか。なるほど納得。」 「お、ま……」 「なら手加減してやるよ、童貞君。」そう言うと床に身体を押し倒してやる。 「だ、誰がどう、こら、何を」 「ケツ掘ってやる。もっと良い気分にさせてやるよ。」 「バカ、やめろ。チビ」 「チビじゃないの見りゃ分かるだろ。」 「めろっ」 「あんたが、...
ファストフードの代名詞とも言える世界的に有名なハンバーガーショップの出店数が世界で第4位のドイツには、様々なファストフードが存在する。それらの店は総称して“インビス”と呼ばれ、街中に限らず駅構内や市場の中にも多く見られる。ドイツの代名詞ともいえるヴルストや国内ではポメスと呼ばれているフライドポテトのインビスは、それこそ歩いていれば必ず見つけられるほど。アジア系の店では焼きそばやフォーが人気で、トルコ...
ガラス同士がぶつかる華やかな音が好きだ。都さんは勢いよく飲んだ。僕も同じようにグラスを傾けた。炭酸が喉を滑る。一気に煽ると、僕らは目を線にして見つめ合った。 「おいっしー」 「最高ですね」 再生しますかと僕は言って、リモコンを取った。 「字幕と吹替、どっちがいいですか?」 「うーん、今日は吹替かな」 「その感じだと、いつもは字幕ってこと?」 「いや、そんなにこだわっているわけじゃないですけど、...
僕は都さんの頭を軽く撫でると、体を離して、場の空気を変えるように「喉乾きませんか?」と努めて明るく言った。 笑顔も浮かべた。「スイカ、食べましょう。それで、適当に映画でも見ませんか?」 いいですね、と都さんも僕に同意するように微笑んだ。僕たちは寝室を出て、リビングに戻った。僕は「都さんは座ってて」と言うと、冷蔵庫の前に立った。「いや、僕も何か手伝います」「いいんですよ。スイカ切るだけですし...
そのまま、衝動に任せてしまおうかと考えた。だけど、その前に僕が絶対に聞かなければいけないことを。どうしても確かめてみたかったことを、僕は口にした。 「都さんは僕のこと、どう思ってますか」 目の前の体が石膏のように固まる。僕がとっさに離れると、濡れた前髪から水滴がいくつか落ちた。それは都さんのうなじに真っ直ぐ落ちて、彼は大きく身震いする。 ゆっくりと都さんは僕の方へ振り返った。 ...
「翔馬っ!」微かに聞こえてくる怒声と嬌声に不安が過るので、自然と走ってしまう。翔馬、翔馬。俺は高校の頃から、ずっと見てきたんだ。誰にも渡したくない。誰にも触れさせたくない。俺だけのものにしたい。そう思いながら、今まで側に居たんだ。お前が、俺の事をどう思っていようが俺は手を離す気はない。段々と怒声が大きくなってくる。 「翔馬っ!」これは正門か。よりにもよって人の多い所でするとは。そんな俺に誰かが声...
上司が会議室に入るのを見送り、フルアは公用車ではなく自家用車のキーを手にした。そして向かったのは、街の小さな個人医院。時間は午後の診察時間に入る少し前で、ドアにはまだ「休憩中」の札が掛かっていた。緊急の際はベルを鳴らすように書かれているその札を横目に、フルアは勝手知ったるとばかりの足取りで裏口に回った。小さな庭へと続くレンガの道を進めば、声が聞こえてくる。1人はこの医院の医師のもの。そして、もう1人...
僕は都さんのそばに近づいていくと、膝を折り、彼の目線に合わせた。 「都さん」 「はい」 「髪を乾かしてもいいですか」 え、という表情で都さんが固まった。急なお願いに驚き、意図を掴みかねているようだった。僕は視線をそらさず、じっと返事を待つ。戸惑いながらも彼が頷いたのを確認して、すぐにドライヤーを手に取った。 都さんの後ろに膝立ちになって、丁寧に髪を乾かし始める。ごうごうと音が響く中、水分を含ん...
僕は床に散らばった荷物と都さんのスーツを拾い上げて、近くのコートスタンドにかけた。心臓が口から出そうなほど緊張していた。都さんが、僕の家にいる。廊下に立っている都さんの涼しげな横顔を見ていると、とても現実のこととは思えなくてゾクゾクする。 「どうぞ」 僕がリビングのドアを開けると、都さんは小さく声をあげた。わあ、三島さんの部屋、すごくお洒落ですね。ゆるりと微笑まれて、僕は赤くなって...
僕は店のブラインドを全て閉めてしまうと、自分と都さんの荷物、そしてスーツ一式を手に取り、出口へ向かった。その間も僕は都さんの手をきつく握って離さなかった。店の前の黒板に、7/17(土)臨時休業と大きく書く。字が歪む。すぐにスマホを取り出してお店用のTwitterとInstagramを開くと、片手で打つ。急な話で大変申し訳ございませんが、本日はお休みをいただきます。1分もかからない。僕はズボンのポケットに携帯を押し...
僕もフォークとナイフを手に取った。しばらくはお互いが食器を使う形式的な音だけが響いた。都さんは食べるのに夢中で、特に何も言わなかった。僕は食事を楽しむというよりは、都さんの優雅で流れるような所作に見惚れたり、可愛い表情を楽しんだりしていた。気がつけば僕の皿も空になっていて、あまり食べた気はしていなかった。胸がいっぱいだった。好きな人と一緒に朝ごはんを食べている。僕の作った朝ごはんを都さんが一生懸...
人形のようだ、とこの人を揶揄していたのは誰だったか。1人や2人ではなく、大多数が眉を顰めながらそう囁くのだ。感情がない、だの。だから人の心が理解できないのだ、だのと。その者たちに見せてやりたい、とグラースは思った。一体どんな顔をするだろう。きっと驚きの余り口をぽかんと開けたまま立ち竦むだろう。あまりにも衝撃な光景に我が目を疑うかもしれない。行き場を失った手を彷徨わせながら、グラースはそんなことを考え...
そうして僕はほとんど眠れないまま朝を迎えた。狭いシングルベッドに大人の男2人、ぎゅうぎゅうに隣り合って、眠れるわけがない。抱きしめることも、体の向きを変えることすらできないまま、僕はひたすら目をギュッとつぶって固まっていた。夏だから、剥き出しの肩や腕が絶えず触れ合っていて、眠っている都さんの高い体温が、僕の肌にしっとり移る。時々都さんが寝返りを打つたび、反射的に僕の首筋に顔を埋め、健やかな寝息を...
ここだと言ってノブを回して開けると甘い匂いが鼻につく。甘い匂いって何だ? 「何しているんだ?」その問いの返事はキッチンではなくリビングから聞こえてきた。 「お帰り。今ね、シュークリームが焼き上がったんだ。」 「ったく、お前は……。これ以上、俺を太らせる気か?」 「運動すれば大丈夫だよ。おきゃ……」俺を見る目が大きくなった。おそらく、その“おきゃ”を目にしたからだろう。その”おきゃ”と呼ばれた人物は声を掛け...
そのまま僕は都さんを胸の中に戻してしまうと、もう1度強く抱き締め直した。都さんはまだ泣いていた。 都さん、僕はあなたのことが好きですと、祈るような気持ちで口にしていた。 あなたは消えたいと思っていたとしても、僕はあなたと一緒にいたい。あなたに死んでほしくない。返事はいらない。いいんです、そのまま眠ってしまっても。僕はずっと起きてるから。 僕は都さんを胸に抱きながら、窓越しの夜空を眺めていた。今は...
「夜中までやっているし、カフェなのに割高じゃない。ここまで来て、最初はさすがに本から離れようと思ったのに、結局僕の趣味は読書しかないんだと気づいて、ほとほと自分のつまらなさに呆れました。だけど三島さんが淹れてくれた美味しいコーヒーを飲みながら、好き勝手に本を読んでいるうちに、僕は自分の手足に力が戻ってくるのを感じました。こんなに本を面白く読んだのっていつぶりだろう。結局、自分のせいで自分の1番好き...
都さんはそこまで言うと、一旦僕から身を離して「もう大丈夫です」と照れくさそうに笑った。 僕も同じように笑顔を返すと、少しだけ距離を取って、都さんの言葉を待った。多分、その先生も僕と同じ種類の人間だろうと思った。僕以外の、世話好きの狼。情愛ではなくても、一目会った瞬間から、若い都さんが可愛くて可愛くて仕方なくて、彼のために何かしたくてたまらなかったんだろう。実際、自分が手に持っているもの全てが彼...
想像したとおり、ただ抱擁しただけでうっとりしてしまうほど、都さんの体は僕にしっとりと馴染み、感覚がどこまでも落下していきそうなほど気持ちが良かった。僕はもっと色々すればと想像するだけで、腰奥から首の後ろまでとろけるような感覚が一周して恍惚とした。ぴったりとくっついた胸からは、都さんの破裂しそうな心臓の音が僕の皮膚をびりびり焼いている。僕は都さんの息遣いに耳を澄ました。彼からは驚きや困惑が伝わって...
「そういえば、もう辞めちゃったんですか?」「…何を、でしょうか?」「フェンシングです」両手でカップを持つ姿は小動物が木の実を食べているようだな、と微笑ましく見守っていたフルアはアルフレードのその唐突な問いかけに反応が遅れた。こてんと首を傾げるアルフレードの真っ直ぐな瞳に思わずたじろいでしまったのは。その瞳がビスクドールのような端正な顔立ちに人間らしい強烈な熱量を持たせていたからか。綺麗なものだけを...
からになった皿を見つめ、フルーツティーを飲み干す。少しあとに彼もナイフとフォークを皿の端においた。そして、また手のひらを合わせ直すと、自分の中の深い部分からとても貴重なものを、僕だけのために取り出すように「ごちそうさまでした」と丁寧に言って、長く頭を下げた。 「お粗末様でした」 彼は顔を上げると、遠くの海を眺めるように僕を見た。 僕は彼についてある種の事実を確信していた。おそらく、これまでもず...
後ろ髪ひかれる思いで彼の横を通り過ぎると、僕は定位置のキッチンへいそいそ戻った。鼻先に残る甘い匂いは強烈で、明日の仕込みをしなければならないのに、どれから手をつけたらいいかわからなくなってしまった。僕はとりあえず食器を洗うことにして、遠目に彼の観察を続けた。 彼はカフェオレをゆっくりすすりながら、ぼんやりと真夜中の街を眺めていた。いつものように本を開く様子はなく、膝の上で頬杖をつき、ひたすら物思...
ここに来て20年以上経ったが、まさか長兄の子どもがいるとは思いもしなかったな。大人しく男らしくなった。弟の方かな。いつの間にか参謀となり、今度は総代のペットへと変わってしまった。どういう事だろう。それに、総代は頭が良いしキレるので、こちらもフル回転させないといけない。だからターゲットが分かった時は、どのようにして避けさすが考えたものだ。なのに、10年間も狙っていたのだがパタリと止んだ。なぜなのか聞きた...
なまぬるい午後だった。 誰かがテーブルに残していった瓶のコーラはすっかり炭酸が抜け、毎日14時に決まって店の前を徘徊する三毛猫も、今日だけは日陰で腹を晒していびきをかいていた。空気そのものがとろりとしていて、気だるい時間が蜃気楼のように人々の頭上を過ぎていった。 1年前に始めた夜カフェは、午後4時に開けて午前2時に閉める。まだ、青空と夕焼けがはんぶんこの時間は、月が白く小さい。じわじわと水色...
途方のない時間が過ぎた。もしくは一瞬だったのかもしれない。 言ってしまえば取り返しがつかなかった。 時安は身を起こして僕から離れると、夢の中にいるような顔をしていた。その表情が再び現実に戻ってくると、時安の瞳の中の色は複雑に揺れた。眉根が寄った。口元が悲しく歪んだ。 僕は覚悟した。 「そっか」 しばらく沈黙が流れた。時安は僕を見ていたけれど、僕が時安を見ることはなかった。できるわけが...
紀元前の頃よりその歴史が始まったといわれる、フェンシング。古代ローマ帝国の時代にその原型は作られ、度重なる革命や戦争の中で磨かれてきた。やがて火砲などの武器が発展したのちもフランスでは騎士の嗜みとして文化の中で生き続け、1896年には第1回近代オリンピックに競技として採用されることになる。元は戦うための技術。欧州の長い争いの歴史の中でそれはより鋭利に研がれ、より美しく研磨されてきた。しかし、その語源は...
時安がそう言ったとき、僕は唐突に考えがつながるような気がした。 もしかして、時安にはもう全部バレているんじゃないか。 僕の気持ちも、僕がそれをなんとか伝えようと必死で思い出話を引き伸ばしていることも。全部知っていて、僕の一人芝居に付き合ってくれているんじゃないか。 友達だから、ずっと仲良くしてきたから。それで僕が告白するのを辛抱強く待ってくれている。 その瞬間、カッと頭に血が上...
確かに楽しかったけれど、僕からしたらあの5日間はジェットコースターのように喜びと絶望を繰り返した地獄でもあった。 僕たちは同じグループで、最初は5日間も泊まりで時安と旅行に行けるなんて、楽しみすぎて「神の恵みよ」と唱えるくらいには浮かれていた。 なのに、1日目の夜、USJでたっぷり遊び、被り物をみんなで脱がないまま歩いていたホテルへの帰り道で、時安は同じクラスの安達さんに告白されたのだ。いつ...
その奇妙な静けさに、自然と僕の周りは注目を集めていたみたいで、何人かが僕の方へ向かって近づいてきた。 「なあなあ」 「なに」 「今の告白だよな」 「多分」 玉砕確実〜と誰かが揶揄って、みんなが笑う。 「俺さ、実はお前と時安がデキてんじゃないかと思ってたんだよ」 卒業式の特殊なハイテンションのせいだろうか、もしくはもう2度と会うことはないとわかっている気安さからだろうか。あまり話したことのな...
退場が終わり、担任も教室に戻ってきて、最後のロング・ホームルームが始まった。 ここにいる全ての人間が、終わりかけの砂時計を必死に見つめるように惜しんでいた。もう砂は尽きる。だが終わりたくない。担任はしばらく何も言わなかった。ぼうっと立ち、僕たちには計り知れない過去に思いを馳せているようだった。まだ3年しか経っていないのに、入学当初よりも担任はあきらかにくたびれ、疲れていた。 担任はおもむろに...
時安は予想通り卒業式で見事な演奏を披露した。完璧な「旅立ちの時」だった。 緩急つけられた切ないメロディー。滔々と響くピアノの音。最初の音が鳴り、イントロが流れるように始まると、会場中の意識がピアノに集中するのがわかった。時安の横顔は真剣だった。 指揮者の動きに合わせ、息を吸う。合唱が続く。 時安のピアノには胸をつく切なさが絶えず滴るように鳴っていて、否応無しに思い出の中へ引きずり込まれる。想像は...
夢中でピアノを弾く時安の後ろ姿を見ると、いてもたってもいられない気持ちに駆られる。 何を弾いているのかはわからない。ただ、感情が揺さぶられて、頬杖をついてぼーっと座ってはいられなくなる。どうしてそんなに集中できるのか。どうしてピアノに大切な時間や情熱を捧げられるのか。真剣に何かと向き合った経験なんて持ち合わせていない僕には、時安の張り詰めた横顔が一生手の届かない惑星のように感じる。 時安の腕...
何かが俺の顔に当たってくる。それは段々と硬く大きくなってくるのが伝わってくる。瑞樹は諦めたのか溜息まじりの声がする。 「ったく、こいつは……」ジッとしていると、その塊は熱を持ち、もっと大きく固くなってくる。そのうちに俺のも固くなるのが分かる。 「翔馬、俺の止め方が悪かったから……」言いたい事は分かるよ。でもね、俺は脱力状態になっているんだ。でも、変だな。今まではこういうのはなかったのに、目の前の黒いモ...
痛みが来ないのは何故なのだろうと思っていると声が聞こえてくる。 「大丈夫か?」 「ああ、大丈夫。何かに躓いて」 「怪我していないなら良い。」 「うん、それは大丈夫だよ。」でも、目の前が暗いのだけど、これはどういう事なのかな。たしか床はフローリングのはずだ。 「瑞樹……」 「どうした?」 「俺、俺……」 「やっぱり、痛みは後から来るっていう意味か……」 「違う。俺の目の前が真っ暗なんだけど、どうしてなんだ...
助けてと声が枯れるまで叫んでも、助けはない。心を蹂躙された激痛は、消えない。忘れることのできない記憶が、悪夢となって襲いかかってくる。救いなどどこにもなく、現実はいつだって残酷だ。希望などない、と叫ぶことにも疲れて。絶望を嘆くことにも、疲れて。それでも。「先生がね、生きろと願ってくれた」「……」「先生が諦めずにいてくれたから、オレもあと少しって思えて…」「……」「あと少し…もう少しだけって思いながら、今...
それは、16歳のときの出来事。酷い凍傷のように焼き付いてしまった忌々しい記憶と傷。聞いて欲しいことがある、とそう語り出したアルフレードの声に耳を傾けながら、ハインリヒは殺意とはこうして芽生えるものなのかと思った。人が人を殺す正当な理由などない。どんな訳や原因があったとしても、人が人の命を蹂躙することなどあってはならない。だが、それでも。もし、大切な人が理不尽に傷付けられたら。もし、愛しい人が不条理に...
あれから1週間経ったので決行した。風呂はいつも一緒に入っているのでいつでもできるが、難点は俺の甘え方だ。兄貴だと思えばいいのかな。試しに甘えてみるか。もしいけそうなら、そのまま空手に持ちこんで体術を教え込んでやる。そう思い少しずつ甘えているのだが、中々いけそうにない。 「なあ、俺の世話を焼くの楽しい?」 「ああ、楽しいぞ。」 「瑞樹の、その概念はどこにあるの?」 「可愛くて、ずっと手元に置いておき...
しまった、と思ったのは空になったベッドを見たとき。いつの間にかベッドに凭れて眠ってしまっていたことに気付き、ハインリヒは慌てて寝室を飛び出した。反射的に見た腕時計の針は4時を指し示している。睡眠薬で眠らされたアルフレードが目を覚ますには早過ぎる時間だ。だが、そこで眠っていたはずのベッドは空で。トイレに行っているのかもしれない。しかし、そうではないと己の勘は言う。(…あそこか)自然と足が向かうのは、リ...
1日中パソコンと書類に向き合って凝り固まった身体の痛みを感じながら、ようやく帰り着いた自宅のドアを開けたとき。空気を切り裂くような悲鳴が聞こえ、ハインリヒは持っていた鞄を玄関に放り投げて廊下を走った。声が聞こえてきたのは寝室からで。ドアを勢いよく開け、ベッドに駆け寄る。「アルフレード!?」明かりのない寝室の中央に置かれたベッドの上。胸を掻き抱きながら蹲っている青年を、そこに見つける。形振りなど構っ...
※ご注意※この作品は2011年に公開のちに非公開になっていた『光が告げる、世界の終わりと今日の始まり』の改題・修正版です。アルフレードの告白篇としてもう一度丁寧に描きたいと思い、当時とは一部大幅に内容を加筆修正して再公開しました。いつもの長篇より短めですが、彼らにとってはひとつの「大きな起点となった物語」として読んで頂けましたら嬉しいです。なお、この1話には過激な暴力シーンを含みますのでご注意ください。...
「後は荷解きだけだな」「うん、手伝ってくれてありがとう」「重たいものは無理に持つなよ」ラフなシャツの袖を捲ったハインリヒがデザイン用の資料が詰まっている段ボール箱を叩く。他にもサンプルの布や木材もあり、怪我をしたらいけないと続けた彼の過保護な一面に微苦笑を重ねる。俺のところにおいで、と差し出された手を取ったのは今から1週間前。不用な家具の処分も転居の手続きも全て任せてくれていいと言われたが、そうは...
気がつくとベッドに横たわり布団もかけられている。あれは夢だったのだろうか、それにしても身体の節々が痛いのはどうしてだろうか。牢屋の鍵が開いて誰かが入ってくる。 「お前の処分が決まった。」この声は瑞樹だ。 「追放されるの?」 「いや、お前はペットだ。」 「ペット?」 「ああ、そうだ。俺のペットだ。」 「それって」 「お前が使っていた部屋は没収して、今夜からは新しい所になる。」 「どこ?」ベッドから下...
熟練した職人によって丁寧に縫い上げられたそのシャツは世界最高峰と称され、“着る芸術品”とも謳われる。ナポリの伝統を守りながら長い歴史に驕ることなく真摯に人体と向き合い、徹底的に研究されたそれは袖を通した全ての人に最高の着心地をもたらすのだ。衿の形は、世界でもっとも美しいセミワイドカラーシャツと誉れ高い“ルチアーノ”。ナポリシャツならではの高めの衿腰、上着のラペルから跳ねない衿羽根、ノットの収まりが良い...
まさか撃ってくるとは思わなかった。腕が痺れる。 「おいおい、腕が痺れたじゃないか。」 「……してやる。」 「翔馬、お前は自分の事を考えろ。こっちはこっちで今までのように逃げ切ってやるから。」その声に反応したのは瑞樹だ。 「今までって……。翔馬、まさか、お前がリークしていたのか。」 「リークって何の事?」 「何って……。あ、そうか。話し合いには参加させなかったんだ。」兄貴の声が聞こえてくる。 「じゃーな。...
兄貴のおどけた口調が聞こえてくる。 「おんやぁ、腰巾着じゃないか。」 「とにかく逃げて。」 「はいはい、分かったよ。」 「逃げて。逃げて生き延びてね。」 「ほいほい。」 「兄貴、早く」 「任せなさい! 本家の家系図のありかが分かったので一安心だ。」瑞樹は、その言葉に反応した。 「本家の、家系図って……」 「腰巾着ちゃん、翔馬をよろしく。」 「てめぇに言われなくても。」なにを2人して言いあいっこしてい...
俺は兄貴とチャットで話していた。 「しかし、お前の予想は昔からよく当たるよな。」 「双子特有のテレパシーかも……」 「俺には、そんなのないなぁ。」 「でも怪我とかはあるでしょ。」 「それぐらいはある。」 「かくれんぼとかね。」 「うんうん、かくれんぼにはならなかったな。」 「だから、お願い」 「今回も、か。」 「うん。だけど今回より先は見えないんだよね。どうしてなのだろう?」 「力が消えるということ...
不意に肩に落ちてきた重みにアルフレードはそちらに視線を向け、ふっと頬を緩めた。普段は後ろに撫でつけている黒髪は洗いざらしのままで額を隠し、強烈な印象と鮮烈な存在感を与える瞳も今は瞼の向こう側。存外に長い睫が薄い影を作っている容貌はどこかあどけなくも見え、ハインリヒのその穏やかな寝顔にアルフレードは眦を下げる。首筋を擽る吐息もまた穏やかで。その優しさに思わず泣きそうになるのは、王で在れと己を律して生...
「…はぁ、あんなところにいたら窒息する」凍てつく夜風に晒されるのも厭わずに。むしろ、あの窮屈な空間で無駄な時間を過ごすよりは余程マシだと言わんばかりに息を吐き出す。開け放たれたままになっている扉の向こうから、まるで少年を呼び戻そうとするかのように聖歌隊の讃美歌が彼を追ってくる。しかし、美しい旋律も彼の興味を引くことはできなかったようだ。少年は背中を叩くそれを拒むように厚手のコートのポケットに両手を...
総代と呼ばれていた男の娘は翔馬に近づきだした。だから邪魔をしていた。なぜ翔馬が欲しいのか分からなかった。その答えは総代が教えてくれた。甲賀忍者について話をしだし、本家の血筋を手に入れたいということだった。元々、甲賀は地名で、皆が皆、当て字を使っているとの事だった。「本家の家系図は本家代々しか持っていないので手元にはないが、彼が欲しいんだ。友人、いや親友の君になら話をしてくれると思うが、手を組まない...
怪しい雰囲気を身に纏っている女性が翔馬の頬に手を触れている。 「お前の女かと思っていたのだけど違うのか。なら良かった。」翔馬は固まっている。こんな風に女性と触れあった事はないのだろうなと簡単に分かる感じだ。なので助け船を出してやる。 「何が良かったって?」 「お前には関係ない。この男は貰う。」 「こいつは俺の」 「友人は黙っていろ。」 「友人ではなく親友だ!」 「同じだ。」 「このアマ」翔馬は俺の...
その紙切れを渡され、単身で乗り込もうとしているのは翔馬の兄の体育バカ。 「なんで……」 「ん? おー、腰巾着じゃないか。久しぶりだなあ。」 「なんで、あんたが……」 「自分の妻を助けるのは当然だろう」 「妻って……。ええっ!」単身で乗り込むにはバカにも程がある。そう言ってやると、考え込んでしまった。結局、3人で乗り込んだ。 「1人でと言ったはずだがな。」 「ああ、もちろん1人だ。」 「どう見ても3人だな...
翔馬、俺は高校生の頃から狙っていた。あの体育バカと双子だと知って軽くショックを受けたものだ。本が好きで図書委員を3年間やり、司書の資格を取ったほどの奴だ。そのせいか博識で知識があり真面目だけど、どこか抜けているところがあり憎めない。どちらかというと、片割れである兄貴の方が女子にモテていた。そんな翔馬に女が近寄ってきたのは大学生の時だった。翔馬とは大学は違うが、同じアパートに住んでいて部屋は隣同士だ...
部屋の中をぐるりと見回す。自分が持ってきた物は、この家系図だけで他はここに来て買った物だ。なくても大丈夫なので未練も悔いもない。でも、この家系図も必要ない。頭の中に入れたので跡形もなく消そう。兄貴、ごめんね。そう思っていると、部屋の中が薄暗くなってきているのに気がついた。急いで電気を灯し食事を作る。今夜は何にしようかな。皆で食べる食堂はあるが、俺は自室で作って食べている。個室連中は食堂を利用しない...
パソコンの画面越しに話していた。 「無事に逃げられて良かったね。」 「翔馬のお陰さ。」 「こういう事しかできないから……」 「そういう顔をするんじゃないの。お兄ちゃんを信じなさい。」 「もちろん信じてるよ。だから逃げて、逃げまくって捕まらないでね。」 「おう。それじゃ、またな。」 「うん。」プツンと切れたディスプレイに向かって独り言を言っていた。 「兄貴、和志君、拓真君、雄飛君。皆、元気で生きてくれ...
苛ついていた。 「くそぉ……。またか、またなのかっ!」その苛つきに輪を掛けてくるように戦闘部隊の隊長は報告してくる。 「は、はい。申し訳ございません。」 「いつも、いつも……」そこで言葉を飲み込み、深く息を吸い込み気を落ち着かせると睨み付けながら言ってやる。 「他の言葉はないのか。」 「もうし」シッと、横に立っている隊員に小突かれ気がついたみたいだ。 「て、徹底的に探し出し、こちらに連れて参ります!」...
(12色相環シリーズ:赤/1月)扉の開く音と同時に、微かなシャンプーの香りが鼻腔を掠めた。その心地良い甘い香りを消してしまわないように、まだ長い煙草を灰皿に捻じ込む。数年前には考えられなかった己のそんな行動も、今では当たり前になった。部屋に入ってきた彼の気配に、口端が緩むのもまた。「あれ、ハイン?」「ただいま」「うん、おかえりなさい」部屋に備え付けられているカウンターバーのチェアに腰掛けていた俺に気付...
しかし、刑事、警察ね。私は、そんな者にはなりたくない。今は警視総監になっているが、あいつは私をハメたんだ。私をハメて、あいつは警視総監になったんだ。幼なじみで親友だと思っていた奴、小早川正浩。いや、思い出したくもない。ところで、あの女をどうするかな。いつものようにどこかに捨てるか。それよりも、目の前で嬉しそうにしてる奴が先だな。あんな服装だからナメられるんだ。副学長らしく、せめてポロシャツにしても...
クリムゾンレッドのテーブルクロスの上には、幾何学模様が編み込まれたアイボリーのテーブルランナー。レース調に透かし彫りが施された白磁の皿と銀食器。テーブルクロスと同色のナプキンはをヤドリギを象った純銀製のリングで丁寧に丸められている。テーブルの中央にはイタリアで縁起物として扱われている黄金色の麦の穂が飾られ、その手前に置かれているのは創業250年の名門ガラスブランドのタンブラー。世界で初めてブドウの品...
深呼吸して店の中に入る。途端に名前を呼ばれる。 「彰君、お疲れ。こっちだよ」 「はい、ちづ………、雅デカ長」 「なによ改まって、変なの」だって、お小言食事とデートだと気分的に違う。しかも、もう1人は女性だし。 「食事はセット物だよ。もう頼んじゃった」 「ええっ」 「食べたい物あったの?」 「いえ、良いです」これはアルコール頼めないなと思い直していると、その女性を紹介してくる。は? なんだって、今、な...
一方、こちらは新潟。今日も彰は千鶴の後を追う。 「千鶴さん」 「彰君、どうしたの?」 「その……、あれは治に渡してくれましたか?」 「あれ?」 「治だけでなく俊平にも渡してくださいねって、頼みましたよね?」その言葉で分かったのだろう。 「ああ、手紙の事か」 「そうです」 「渡したよ」 「ありがとうございます。なら、どうして返事が来ないのだろう……」何かを感じ取ったのだろう、直属の上司である千鶴は溜息を...
ヒマで、本当に暇で仕方なかったというのもあり、ナイフが医学部で教鞭を執っている時間、雅治の実父である副学長は体育学部のある教棟に行っていた。 「え……」 「お、おい……」 「あの人は……」ざわめく中、学部担当は立ち上がると側に駆け寄っていく。 「どうされたのですか? 呼んで頂けると参りましたのに」 「これを教えて貰いたいなと思って」と言って見せたのは、息子から貰ったアーチェリー一式だった。 「これってど...
副学長は俺にくっついてきたナイフを引き離してくれると、こう言いながらパンフレットを渡してくれる。 「はい、これが英語学部のスケジュール表だよ。これを見て動いてね」最初からさせる気だったのかと気がつく。でも、するのはお試しだけだからな。だから再度強調していた。 「副学長。お試しですよね?」 「そ、そう。お試しだよ」まったく、この2人は侮れないなあと思いながら体育学部の教棟に戻ってきた。そのパンフレッ...
「重荷が人を作る」。それは、約260年もの長きに渡り続いた太平の天下を築き上げた人の言葉だ。不遇の幼少期を経て、謀略と策略に翻弄されながらも戦乱の世の終わりを見届けたその人の真意を知ることはできない。だが、臣下を「宝」だと言って憚らなかったその人の言葉に偽りはなかったのだろう。地位も名誉も、単独では意味を成さない。独りで君主だと喚いたところで、付き従う者が居なければ国は成らないのだ。民が居なければ国...
星々が煌めく美しい夜空に、黒と金の2色に染め抜かれた旗が翻る。それは、「ヨーロッパの父」と呼ばれるカール大帝の戴冠によって産声を上げた神聖ローマ帝国を象徴する色。青空に映える黄金色の旗地とそこに描かれた雄々しい双頭の黒鷲の色は、ヨーロッパにおいて800余年もの長きに渡り栄華と栄光を欲しいがまま手に入れた大国の誇りそのものだ。今からおよそ200年前に滅びてもなお、かの大国は死してはいない。この街で今も確か...
無事に夏休みも終えた9月、前期の後半が始まる。その日の終わり、副学長から話しを持ち出された。オリンピック前にも話しを出された事を思い出す。 「俊平先生、英語科の担当の話しだが、考えて貰ったでしょうか?」 「考えていませんでした」 「だろうね。来年度からになるので考えといてね」 「私は体育学部なので専門違いだと思いますよ」その言葉に即座に反応したのはナイフだ。 「基礎英語とヒアリングだけでもやってみ...
ランチ会が終わると、学生達はホールを片付けていく。体育学部の連中ばかりだ。そうか、これが条件だったのかと納得した。ま、その有り余っている体力の発散方法はナイフが考えたのかな、なんて思っていた。治がいたので声を掛けてやる。 「治」 「あ、先に行ってて」 「分かった」 「あー、ちょっと待って」 「なんだ?」ボソッと言ってくる。 「着替えて来てね」 その言葉にスーツを着ていたんだと思い出す。分かったと返...
バイキングだと食事にありつけない。だけど何か食べておかないと夕食までもたないと思っていたらシュークリームを見つけた。1つを口に頬張る。 「ん、美味い」あと3つ、いや4つ、5つと口の中に入れていく。 「最高。これは美味いや」 「それは嬉しいな」その言葉に振り向くと学長がいた。 「もしかして、学長が?」 「いやいや、卒業生に作って貰ったんだ」 「美味しいです」 「ありがとう。そう伝えておくよ。こっちの...
一方、こちらは副学長と理事長たち。あきれ顔で言ってくるのはナイフ副学長兼理事長。 「ったく、いつまで経っても10秒挨拶だよな」 「いや、1分以上話したよ」その反論に返ってきたのはマッチョ理事長の言葉だ。 「正確には1分8秒だな」 「マッチョは測ってたのかよ……」フォローしてくれたのは手袋理事長。 「ゆっくり喋っていたから時間かかったのかもね」 「そうそう」嫌みを言ってくるのはメガネ理事長。 「でも、中...
学食のホールがいつもとは違う雰囲気になっている。ホールの奥と真ん中にはバイキング形式で料理や飲物が置かれ、大きな窓があるはずの日当たりのいい場所には大きなパネルが飾られている。やめて欲しい。しかも巨大スクリーンまであるし。これは、もしかしてDVDとか何かが流れるのか?やめてくれー。俺の思いとは裏腹に司会の声が流れてくる。 「それでは、学長の一言ではじめさせて頂きます。皆様、お飲み物はお持ちくださいね...
危ない、危ない。13時だから12時に出ても間に合うが、30分で用意しないといけない。えっと、何だっけ。メダルとトロフィーも持って行かないと。荷物は解いてなかったので、そのまま荷物を持ち出る。ヒヤヒヤしながら大学に着いたのは12時50分。先に副学長室に行くと、ドアは開け放たれている。 「俊平先生、お帰りなさい」 「ただいま帰りました。遅くなって申し訳ありません」 「ギリギリ間際だね」ナイフのディスが懐かしい。...
賑やかだった会場の音が一瞬消えた気がした。誰もが目を奪われ、口を噤み、瞬きも忘れて、悠然と歩くその人たちを目で追う。1人は、艶やかな黒髪を丁寧に後ろに撫でつけ、シルクが織り込まれた光沢のあるタキシードで均整の取れた体躯を包んでいる。ウイングカラーの白シャツにはクリムゾンレッドのアスコット・タイを合わせ、胸元にはタイと同色のスリーピークに畳んだチーフ。袖口から覗く時計やカフス、靴に至るまで洗練された...
最終日、点呼の時間より30分前に副学長は戻ってきた。なにやら上機嫌だ。2人揃って会場に向かっていると話を振ってくる。 「俊平先生の呼び名が決まったよ」 「呼び名、ですか?」 「学生時代は長距離のキングだったけれど、今回は違う名前にね」 「違うって……」 「閉会式が終わったら、インタビュー3回、テレビ出演に5社。それが終わったら解散だよ。言葉は大体が決まっている。後でカンペを渡すからね」 「あの、それっ...
部屋へ戻ると副学長はシャワー室から出てきた。なんか早いなと思いながらでも言っていた。 「副学長は会話できるのですね。ナイフがディスっているからできないものと思っていました」 「英語と日本語だけだよ。あいつは医者だからドイツ語もできるし、全然かなわない」 「医学部は大変ですね」 「それ言うなら体育学部もだな」 「そうですね。でも身体だけでなく頭の中身も鍛えないとバランスよくなりませんからね」 「そう...
開会式が終わると、各々が部屋へと戻る。 「今度、ゆっくり話そうな」 「今、話そうよ」 「最後まで居ないかもしれないしな」 「ジョージって嫌な奴だな。誰も強制帰国されたくないよ」ということで、皆でホールに向かう。ホールにはたくさんの輪があり、その1つに副学長もいた。せめて近くに座ろうと思っていたら、誰かがサッサと座ってしまった。でも副学長の声は聞こえてくるので良しとした。 「懐かしい。でも、よく覚え...
オリンピック村に着くと、入村式をする。そういえば、皆は監督とかコーチは付くが、俺は居ないよな。これは1人二役かと思っていたら、目の前に数時間前に別れた人がいた。 「副学長?」 「俊平先生のコーチだよ」 「え?」 「オリンピック経験者だし、ギリギリになって登録したから話す機会もなかったけどね。事後報告になるが、よろしく」 「え……」 「まあ、長と短の違いはあるけど、基礎的なことは同じだから大丈夫だよ。...
いつの間にか編成されていた陸上専攻科による応援団。この存在を知ったのはオリンピック村への入村日の当日。なにやらコソコソとしているのは知っていたが、まさかこれだとは思いもしなかった。学長に挨拶をして、これからオリンピック村へ行く。そんな時、名を呼ばれた。 「シュンペーセンセー」 「おう、どうした?」 「行ってらっしゃーい」その声に笑いが出て、そっちに向かったら勢揃いしている。 「皆して……。ありがとう...
先に、その固まりから解けたのはおばさん。 「キレヤロー。私は許さないわよっ」キレヤローってナイフかと思っていたら、ナイフも口に出してくる。 「私もだっ」飛び出していった女教授を追うように2人は学食から出ようとしている。その2人を止めようとしている副学長の声も聞こえてくる。 「千鶴、啓。2人ともやめるんだっ」 「煩い。されるがままの奴に言われたくない」 「ちづ」 「一瞬でも動けなくなってしまった自分...
おばさんが空のバケツを手にしている。 「問題を起こさないでって言ったのに……」 「目の前でされて怒らない親がどこにいる」 「本性出てるし……」治もそうだけど、俺も溜息が出ていた。すると声が降ってきた。 「沢田教授。あなたので私の服は水浸しになってしまった。どうしたらいいかな?」この声はナイフ。もしかしたら、一緒に居るのかな……と思い振り向くと、もう一人も水浸しになっている。俺の顔より大変な事になっている...
背後から近付いてくる気配に気付かない振りをして、アルフレードは読んでいた小説の行間に小さな笑みを隠し落とした。はじめは驚かせようとしているのかと思ったが、その割には気配を消していない。むしろ、自分が振り返ることを待っているかのようで。焦れたようにじりじりと近付いてくる様子に声を押し殺して笑っていると、背中に小さな衝撃を感じた。「アル」背中に覆い被さってきた身体を受け止め、アルフレードは両肩の上から...
それは昼に起きた。学食を楽しみにしているおばさんは天ぷら定食、治は中華定食。俺はハンバーグ定食。3人揃って食べていた。 「美味しい~」 「口にあって良かったです」 「今時の学生って、こんな美味しいのを食べてるんだね」 「栄養学部の学生がメニューを考えて作っているんですよ」 「1日3食をここで食べると食費もかなり浮くね」 「でしょう」人が少ないのでゆったりとしていた。そんな時、叫び声が聞こえてきた。...
週末は3人で過ごし、月曜は3人揃って大学に行く。おばさんは学内を探索して息子が案内するというものだ。 「問題起こさないでくださいね」 「起こしたら、誰かさんが中退されるとか?」 「無事に卒業したいからやめてね」治の、その言葉に笑っていた。 「昼は学食で食べているので、よろしかったらどうですか?」 「誰でも食べていいの?」 「いいですよ。学生でないとダメと言うことではないので」 「食べたい!」 「12...
母である千鶴は、この2人の会話で全てを悟ったみたいだ。 「私の息子は、あなたの名前を知らないみたいなので、お引き取りください」 「でも」 「帰れ!」その低音の声に身体がビクつく。 「はい。お客様、お帰りでーす」久々のドス声。さすがに、あの先生も帰っていった。だけど、と思い靴を履く。 「俊ちゃん?」 「ちょっとエレベーターまで送ってきます」 「私の」 「いいから動く」エレベーターホールには直ぐに着い...
今夜はおばさんも含めて1人一部屋で寝泊まり。なんだか、あの頃に戻ったみたいだ。違うのは、縁を切ったこと。それを知っているのは副学長だけだ。元々、赤の他人だった俺を、治と仲良しだからという理由で母が亡くなったのを機に養子として雅家に入った。あの頃が懐かしい。治の拉致誘拐があり、自分が助けるんだという強い使命感で動いていた小学生時代。養子に入ってからは治の勉強を見ていた。高校に入り、東京に出てきて大学...
綺麗な言葉を並べ立てる裏に醜い本心を潜ませ、美しい笑顔の影に残酷な思惑を飼い、穏やかな佇まいの後ろ手には鋭いナイフを隠し持つ。悪意や憎悪を懐に、それを知りながら人々は微笑み合い、互いの腹の中を探り合う。それを愚かなと一蹴するには、自分はそちら側に浸かり過ぎてしまった、とハインリヒは誰に向けるでもない嘲笑を口端に乗せた。当たり障りのない会話に見せかけて、その実、相手の弱みや傷口を耽々と狙っている。蹴...
15時過ぎに帰ってくるとシャワーを浴び、ソファになだれ込む。自分1人だけかと思っていたが、どうやら違うみたいだ。何か匂ってくる。 「俊平、大丈夫?」 「大丈夫だよ。おばさん、何時に着くって?」 「15時54分だよ。でも俺1人で大丈夫だから俊平は休んでて」 「なら、ビール買ってきて」 「うん。そのつもりで料理を作っていたんだ」 「だから美味い匂いがするのか」 「つまみ食いしないでよ」 「はいはい」するとLINE...
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女装子になってヾ(๑╹◡╹)ノ" 夜な夜なお出掛け
詩で物語を書いて行くスタイルです。
日々の生活ブログを書いてます。 ニューハーフですがよろしくお願いします( ^ω^ )
できあがったカップルよりニアホモに萌える方! 親友以上恋人未満とか、四六時中ライバルのこと考えて頭いっぱいのクセに気がついてないとか、俺の命はお前に預けた! 的な相棒とか、師弟、主従なにそれヤラシイwとかその辺が美味しくてたまらない紳士淑女の皆様、いらっしゃいませんか? そういった作品(マンガ、イラスト、小説、一次二次問わず)、日記、呟き、ブログに上げられましたら是非ご参加くださいませ。
お好きにトピ・アンケート作っちゃってww セクシャル不問。勿論、ノンケだって構いません(同性愛に理解がある方であれば) 片思いだろうと不倫だろうと、何でもこーーーーい(恋)!! 世間の常識に囚われずにみんなの『愛・恋・好き』の気持ちを応援したい!応援されたい!見守りたい!見守られたい! 基本自由☆仲良くしようよw
BL小説の新人賞に関することをトラバしてください! 新人賞の募集情報、新人賞の結果発表、新人賞受賞作の感想、紹介など BL小説の新人賞にまつわることでしたらなんでもOK! ご自身の受賞作のPR、苦労話も大歓迎です! 新人さんの作品が大好きな方、いっしょにウォッチしましょう(^.^)
BL同人誌に参加してみたいけれど、機会のなかった方、仲間がいなかった方。この機会に一緒に同人誌を作りませんか? ダウンロード販売できるシステム「パブー」を利用して販売できる同人誌を一緒に作りましょう。 *印刷できるクオリティのものを仕立てるノウハウを持った主催者が本を仕立てます *BLなら小説もマンガも参加OK *本の体裁はこちらで整えますが、小説など編集・校正は済ませた状態で参加できる方お願いします *Eメールで頻繁(少なくとも1日1回)は連絡を取り合える方でお願いします *参加者は基本的には選びません。ただ作品を見せていただいて、他の作品と一緒に載せられない(内容が著しく異なり、同梱するのが難しい、など)場合は、参加回に限り、お断りする可能性がございます。ご了承くださいませ。 *収益は等しく等分に分ける予定です。このため参加者全員に「パブー」のアカウントを取っていただく必要がございます。 *ご質問は、有生の作品ブログ「卵乃緒戸」の「お問い合わせ・ご意見」ページよりお問い合わせください。 http://oeufnote.net63.net/?page_id=17 まずは、4月末までに第1作を出してみたいと思います。 興味のある方は奮ってご参加ください。 *参加方法は、以下の通りです。 --同人誌に載せたい作品の「目次ページ」か「最初のコンテンツ」をトラックバックしてください。そのページのリンク先へのコメント欄で、こちらから最初のご連絡をいたします。その後はメール連絡となります。
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