★★★神無月の巫女二次創作小説「夜の桎(あしかせ)」第二十三話 更新★★★
ずっと崩れそうな約束を痛みつぶすほどに抱きしめてきたのは、あの二人だけじゃない。おろちに魅入られた者の絶望に光りはあるのか。大正時代、前世の姫子と千歌音が、七の首の男と出会うお話です。(「夜顔」シリーズ十四の章)。********神無月の巫女二次創作小説「夜の桎(あしかせ)」第二十三話:おろちの呪いを更新しました。裂けめから爪が飛び出し、中から這い出ようとする異物。うぉおおおおおん。獣のような咆哮があがり、いっぺんに嚢(ふくろ)が飛散してしまった。左右の腕がちぐはぐで、虎のように牙が出た、目は獰猛で鷹のよう、象に似たその足は渇いた土地みたいな肌。背中には何本もの棘が立ち、サソリに似た長く鋭利な尾を下げている。あきらかにこの世のいのちの醜さや惨たらしさばかり寄せ集めたものだ。こんな生きものはまず見たことがない。そ...★★★神無月の巫女二次創作小説「夜の桎(あしかせ)」第二十三話更新★★★