魔法少女リリカルなのは二次創作小説「高町家のアフターレッスン」(十一)
なのははティアナの手に手のひらを重ねて、ゆっくりと口元を綻ばせていた。そして、空いた手はティアナの左頬に寄せて軽く撫で付ける。「うん、ティアナはもう立派な先生だ。わたしよりも」「自分が叩かれた頬の痛みを知ってる人間は、腹いせに叩いたりはしないです。あと、それと…あたしはまず、まともな生徒になりたくて」「まともな生徒?」「自分が悪くてつまづいてできた傷で、教え方が悪いなんて逆恨みしない人間のことですよ」「じゃあ、わたしはティアナのいい生徒になれるね。保障できる」なのはに肩を抱かれて、ツインテールの先に指を絡められている。「先生をちゃかすのはいい生徒なんですか?」「教導の外では師弟関係抜きっていうのも、いい先生の条件だよ」ティアナの溜息は、なのはの罪のない笑顔に消されてしまった。──約束の半時間後。六課の土いろの制...魔法少女リリカルなのは二次創作小説「高町家のアフターレッスン」(十一)